メインイベント | 秘境アマゾンとナスカの旅 14

この日の午前は"Cocha"というアクティビティーへ行きました。Cochaとは河が蛇行している部分が切断されて自然にできたU字形の湖だそうです。僕達が止まっているカバニャ(バンガロー)のすぐ側にあります。部屋からもその湖は見ることができたのですが、見える範囲が狭かったので、多分鳥が何羽か見える程度だろうと思いながら臨みました。まさかこれが今回の旅行のメインイベントの一つになるとは思ってもみませんでした。

ロッジ内の集合場所でガイドさんと会い、カヌー乗り場へ行きました。普通だと2つくらいのグループがひとつのカヌーに乗るようでしたが、僕たちは家族なのでカヌー1艘をまるまる使うことが出来ました。5人乗りほどの小さいカヌーなのでバランスが悪く、少し動くとグラグラと揺れます。ガイドさんが舵を取り出発です。

アマゾンでは2月は雨季です。日本で雨季というと雨が毎日降る程度ですが(サンティアゴで雨季というと毎日晴れる程度ですが)、アマゾンでは違います。実はこの辺りは乾季ではカラカラに乾き、湖はほとんどどこかへ行ってしまって、地面を歩けるようになります。しかし、僕達が行った時の湖の深さは10mほどでした。

動物に気付かれないようにゆっくりと進んでいきます。とは言っても、鳥の鳴き声がすごいので少しほどの音は大丈夫そうです。まず最初に見つけたのは鳥達です。東京のバードウォッチングと違い、そこら中に鳥達がいます。周りを見ることが出来ました。

ガイドさんによると、この湖にはピラニアもたくさんいるそうで、後で釣りに挑戦するそうです...という話をしている時に、いきなりガイドさんが「シーッ」という音を発しました。アマゾンに既に2日滞在したこともあり、僕達もこの音が聞こえると自動的に静かになります。今度は何かと思い、ガイドさんが指をさしたところを見てみると・・・

なんと巨大なアナコンダがいました。


Anaconda from Santiago Dayori on Vimeo.

実は、アナコンダは見つけるのが難しいと話題の動物で、アマゾンに来ても見つけられることはめったにないそうです。僕の中学校の先生の中では少なくとも4人がアマゾンへ入っていますが、アナコンダを見た人はなく、帰ってから報告するとびっくりされました。今回見たものは中でも特に大きい方で、ガイドさんによると全長5mほどだそう。のんびりとした湖のど真ん中に平然とこういうものがいると驚かずにはいられません。ちなみに脱皮中だったようで、安心して近づくことが出来ました。

なんであんなところにいたのかということですが、僕の推測では、雨季で雨が続いたせいでこのアナコンダは脱皮をすることが出来ず、二ヶ月間の雨のあと初めて晴れたのがこの日だったので、脱皮するにはちょうど良かったのではないかと思います。

この動物のすみかには亀もたくさん住んでいました。少し進むと三匹ほどの亀が一緒になって水の上へ顔を出しています。が、少し神経質なようで、近づき過ぎるとすぐに水にポチャンと入ってしまいます。

その後もたくさんの種類の動物を見ることが出来ましたが、最も印象に残ったのはアリクイです。ガサガサッという音に気付き、木の茂みを見ると枝にアリクイがいました。動物園で見たことのあるアリクイが自然の中で生活しています。木にシュシュシュッと上り、体全体を見せてくれました。

このアクティビティーをするまで、こんなにたくさんの珍しい動物が僕達の泊まっている部屋のすぐ近くに住んでいるということは全く知りませんでした。毎日鳥と動物の歌声で目覚めた理由がわかったような気がしました。