霧の中

久しぶりにボーイスカウトのキャンプに行くことになりました。キャンプは3日間ですが、いつものように2日目から行きました。キャンプ地に着いて、まずテントを建てました。テントの本体を立ち上げたり、フライシートをかけたりするのが大変でしたが、周りのボーイスカウトのお父さんたちが手伝ってくれました。

テントを建て終わるとすぐにハイキングに行くことになりました。それは、4時間コースで、来たばかりの僕たちはとても疲れていましたが、歩くことにしました。


チリはいつもとても乾燥している土地で、あまり雨が降りません。しかし、よりによってその日、キャンプの2日間はたまたま雨でした。ハイキングはキャンプの一番大きな行事なので、中止させることは出来ません。と言うことで出発しましたが、歩いている間見えた景色と言うと、霧、霧、霧。何にも見えないと言うわけではありませんでしたが、実際によく見えたものといえば、数m先の草むらくらいでした。



歩き始めておよそ二時間後、大きな岩がそびえ立っているのを見つけた僕たちは、その岩に登って写真を撮ってもらうことにしました。高いところから下を見下ろすのはとても楽しかったです。



目的地に着くと、みんなはランチを取り出しました。僕たちはその日の朝キャンプ地へ着いたばかりだったので、ランチを持ってくるのを忘れていました。僕たちが何にも食べていないのを見て、他のボーイスカウトの人たちが、サンドイッチ、ゆで卵、りんご、チョコレート、それからケーキ好きには温かいコーヒーまで分けてくれました。



ランチを食べ終わり、僕らは帰り始めました。あと少しでキャンプ地に着く、と思った時に雨が降り始めました。ハイキングから帰ると、疲れ果てていた僕らはテントでうとうとしてしまいました。約2時間後、一人のお母さんが『雨が止みそうもないので、ほとんどの人がもう帰ることにしているよ」と伝えに来てくれました。僕たちも早速テントの中やテントを片づけ、家へ帰ることにしました。



たった1日のキャンプとはいえ、テントを建てるのを手伝ってもらったり、ランチを分けてもらったり、ボーイスカウトの他人を助けるという優しさを感じることができて、とてもいい経験となりました。