ジャングルを守るために | 秘境アマゾンとナスカの旅 16

アマゾン最後のアクティビティーは「コンセンプション・トレイル」でした。このトレイルはネイティブの人が薬などを運ぶためだけに作った道なので、舗装もされていませんが、そうでないとここまでジャングルを歩いている感じがしないでしょう。



パイナップル

トレイルに入ってすぐに見つけたのが、あのカカオです。僕でもチョコを食べたことはありますが、本物のカカオを見たのは初めて。木からニョキッと出てきたように生えているとは知りませんでした。

こちらはNight Walkで見たカカオの実


ガイドさんがマシェテという大きなナイフで半分に切ると、紫色のたねが出てきました。舐めてみるとチョコほどではないですが確かに甘みがあり、果物のような味です。この種の中身を取り出していろいろな行程を経るとチョコレートになるそうです。

これは木の実ですが、動物が穴を開けて食べてしまっています。



この不思議な形をしているものは実はきのこです。この花の真ん中の部分を動物が触ると中心の穴から黒い煙が出て動物たちにくしゃみをさせ、自分の身を守ります。なんだかタコのようです。



そしてこれはゴムの木です。最近のゴムはプラスティックですが、昔のゴムは実際にこの木から作られていたそうです。ガイドさんがナイフで木の皮を剥ぐと、ゆっくり白いドロドロの液が流れてきます。これを指に取ってゆっくりこねていくと、だんだん粘土の様に固まってきて、粘着力が出てきます。

中央がゴムの木

僕たちはまだ下手なので少ししか伸びませんでしたが、ガイドさんがこねたゴムは普通のプラスティックよりも長く伸びました。

トレイルの端まで着き、出発地点へ帰るとなった時、近道をして2分で帰るか、来た道を30分ほどの時間をかけて戻るかという2つの選択肢がありましたが、せっかくジャングルに来たのだからということで後者にし、もう一度ジャングルの中を歩くことが出来ました。

その日の午後、出発です。お別れの時間でもあります。ガイドさんとサヨナラを言ったあと、ボートで「町」へ向かいました。


本当のジャングルの中で4日間もいると、最初来た時は村のように見えた町も今回は立派な町に見えます。空港のチェックインはホテルの見送りの人が済ませてくれており、かなりスムーズに飛行機に乗ることが出来ました。

離陸後、飛行機の窓から下を見ると、巨大なジャングルと入り組んだ河が見えました。あの中に滞在していたということ自体、自分自身で驚くと同時に、僕達が見たのはほんの一部ということが良く実感出来ました。



さて、これでアマゾンのシリーズは終わりですが、いかがでしたでしょうか?ジャングルの中に行くというアイデアは南米に住んでからしばらくたって出てきましたが、実はものすごく良い旅となりました。めったに見ることのできないアナコンダやカイマンなどを見たり、鳥やアリクイなどが生活している様子を見ると、この動物たちにとってすみかを失うということがどういうことかという、動物園では分からないことが良くわかってきます。



これからの将来を背負う僕たちはこういう動物たちを見守っていく責任があることを強く感じました。