今年もボーイスカウト恒例のパインウッド・ダービーがやってきました。スカウトの一人ひとりが、4cm×17cm×4cmの木片、車輪4つ、重り、ネジ、クギなどが入ったセットをもらって車を作ります。電動糸のこぎりで切るような危ない部分は大人がやりますが、やすりで削ったり、色を塗ったりして子供達は思い思いのデザインに仕上げます。
ダービーの当日は専用のレーンでその車を走らせて競走し、一番早い車が優勝です。パインウッド・ダービーはボーイスカウト・オブ・アメリカの一大行事で、昔から広く行われています。"動物好き"の担任の先生も、昔ボーイスカウトでやったので、完成したら車を見せてねとおっしゃっていたそうです。
当日のランチは何人かの有志がスロッピージョーズ(Sloppy Joes)を用意してくれます。これはハンバーガーのハンバーグ部分がミートソース状になっているもので、大量に用意できる美味しいメニューなので、大人数の行事にはぴったりです。
他のメンバーは、野菜、果物、チップスなどデン(後述)ごとに決められたカテゴリーの料理を持っていきます。ウィビローズはデザートの担当でした。数日前に担当の学校の先生の一人から、パインウッド・ダービー・フードということでネット上にアイデアがたくさん出ているので、親も創造性を発揮して頑張ってというメールが配信され、Pinterestを参考に作ったデザートがこちら。普通のカップケーキ生地を大きく焼いて、オレオを車輪にしました。こちらではカラフルなお菓子の方が好まれるので、上にスプレーチョコを散らしました。
他にも野菜で作られた車、カップケーキの上に板チョコの車が乗ったものなど、楽しい工夫満載でした。子供達がくし切りのリンゴとぶどうで爪楊枝を使って車を作るテーブルも用意されていて、盛り上がっていました。
ボーイスカウトでは10歳までのグループはカブスカウトと呼ばれ、更に年齢に応じて、1年生はタイガー(Tiger)、2年生はウルフ(Wolf)、3年生はベア(Bear)、4、5年生はウィビローズ(Webelos=We'll Be Loyal Scoutsの略)という小グループに分かれ、この小グループはデン(Den)と呼ばれています。カーレースではまずこのデンごとに一人4レース走らせて、各グループの優勝者がファイナルに進み、全体の優勝者が決まることになりました。
さて、気になる"動物好き"の結果ですが、残念ながら4レースとも3位か4位に終わりました。かなり考えて作った車ですが、車体の形、重量(総重量142g以内の制限あり)、車輪とレーンとの相性などいろいろな要素が関係するので、なかなか一筋縄では行きません。がっかり気味の"動物好き"でしたが、なんとパンク賞 (Flat Tire Award)を受賞。
ミニオレオの景品も出て、意外に気を取り直していました。結果が出なかった子供達への心遣いも嬉しいところです。「Flat Tire Award」という名前もしゃれています。仲の良い友達が総合3位に入賞し、一緒になって喜んでいました。
優勝した男の子のお母さんにおめでとうと伝えたところ、去年のパインウッド・ダービーでは全然勝てなくてレースが終わった後泣いていたが、今年は優勝できて良かったと嬉しそうでした。パインウッド・ダービーの目標は「勝つことではなくて、楽しむこと」だそうです。この目標は十分達成できたかなあと思います。