最後のプロジェクト

いよいよ年度末が近づき、中学校ではIDUと呼ばれる中学生活最後のプロジェクトが始まりました。IDUはInter-Disciplinary Unitの略で、3、4人のグループに分かれ、教科の枠を超えて、いろいろなテーマについて調べ発表します。アファーマティブ・アクション、動物実験、子供の肥満抑制などについて、各グループ賛成か反対か立場を決めて論じるわけですが、テーマも賛成か反対かの立場も先生から割り当てられるので生徒達は選ぶことができません。グループも先生が決めます。

"鉄道好き"のグループが割り当てられたテーマは、なんと「魚の乱獲(overfishing)を支持する」立場で論じることでした。これにはグループの面々、相当苦労したようです。どこを探しても、魚の乱獲を支持するような資料は見つからず、他のグループが次々とプロジェクトを仕上げていく中、"鉄道好き"のグループは大幅に準備が遅れ、途中段階の採点も減点になりました。

発表はホールのステージ上でパワーポイントを使って行われます。服装もスーツやブレザーなどフォーマルです。"鉄道好き"のチームの前に発表したのは、魚の乱獲に反対する立場のグループでした。予想通り「環境」「持続可能性」「養殖」などをキーワードにした力強い議論でした。いよいよ"鉄道好き"のグループの発表です。4人の男子で分担して、順番にプレゼンをします。漁獲量の規制は現実的ではない、漁民の仕事を奪うなど、厳しい条件の中、4人ともぎりぎりまでよく頑張った議論でした。



同じ発表枠の4グループのプレゼンを見ましたが、内容、パワーポイントの資料、プレゼンテーションの仕方など、ぐっと大人に近づいた印象で、中学校生活の有終の美を飾るに相応しい発表でした。