音楽で触れ合う旅

さて先日、音楽のクラスで体験学習へ出かけるという行事がありました。行き先はダウンタウンが世界遺産にも登録されているValparaiso(バルパライソ)です。

いつもより早く学校に着き、マイクロバスに音楽の楽器を詰め込んで出発しました。起きるのが早かったので途中で寝てしまいましたが、山の中を行って約2時間後にバルパライソ行きのメトロの駅へ到着しました。

今回の体験学習のポイントはなるべくいろいろなところで演奏するということだったので、駅の前で何曲か演奏したあとメトロに乗り込みました。

メトロの旅はおよそ30分でしたが、何しろドラムセットを抱えているのでとても長く感じました。途中で乗り込んできた人たちのストリートパフォーマンスを聞いていると到着しました。

まず最初の目的地はある幼稚園です。この幼稚園には親がいない子供たちがたくさんいるそうです。

幼稚園の裏庭で楽器をセットアップして何曲か演奏しました。途中で先生の決断で子供達と一緒に演奏することにしました。楽器を触るのも初めてという子たちも多いようで、子供達と一緒に楽しむことができました。



幼稚園でのコンサートの後、家から持ってきたサンドイッチを食べて、次のコンサート会場である広場へ向かいましたが、ここで問題が。なんと演奏するために必要な電気が停電で切れてしまっていたのです。なんとかレストランの発電機を借りて演奏することができましたが、結構沢山の人が来てくれたのでよかったです。

このコンサートの後は僕達が夜を過ごすホステルへ向かいました。このホステルは丘の上にあり、安いホステルでしたが掃除もしてありきれいでした。

みんなでトランプなどをし、夕飯を食べに行きました。夕飯のレストランを探すのに少し迷いましたが、結局10分遅れで到着しました。

いろいろな料理から選ぶことができましたが、ぼくはリゾットを注文しました。なるほど、確かに美味しいです。このレストランは1人バイオリニストを雇っており、バイオリンの音色を聞きながら食事をすることがでました。

ホステルに帰って寝に行きました。


次の日。
朝起きて、先生の手作りのオムレツを朝食として食べた後、部屋を片付け、出発しました。プラザへ向かって歩いていたのですが、ここで話が思わぬ展開へ。

なんと、ある市民が近づいてきて、火事で家を失った人の為に演奏してくれないかというのです。実はこの旅の一週間前、バルパライソの街の山の上の方で大火事があり、12人がなくなり2千戸が全焼するという悲惨な出来事があり、そのおかげでこの旅行も延期になっていました。プランは変更になりましたが、結局行くことに決め、まず支援の物資が届く場所へ向かいました。結構な距離で、ドラムセットも抱えているので大変でしたが、なんとか山を登りきることができました。



バスがくるまでに一時間ほどかかりましたが、その間は荷物の整理のボランティアなどをしました。

やっとバスが来て、被災した人たちがいる体育館へ到着することができました。たくさんの人がいましたが、ここにいた人たちは被災者の内のたった1/5のだそうです。結構な人がいて緊張しながらも「ティシサリエ」という曲をを演奏することができました。

最後のコンサート会場はバルパライソの砂浜です。またメトロで10分ほど移動し、あるビーチへ到着しました。ふと海を見ると、日本の海運会社のコンテナがいくつも並んでいて、日本とのつながりを感じました。

今回もまた近くのお宅から電気を借り、5曲ほど演奏しました。結構人が集まり、携帯でビデオを撮っている人もいました。

最後の拍手を後にすると、もう帰るだけです。バスに荷物を積み込んで、乗り込みました。

気が付いたら寝ていましたが、サンティアゴに着いてやっと解散です。音楽を街の人に聞いてもらうという大事な経験をしながら、バンドの友情も深まったのでとっても良い旅でした。