標高4,500Mの湯けむり

旅の2日目は、タティオ間欠泉ツアーです。
間欠泉とは、一定周期で水蒸気や熱湯を噴出する
温泉のことだそうです。この間欠泉は
標高約4,500mの世界最高地にあり、日の出の時間に
見るのが一番美しいということで、ツアーの出発時刻は
午前4時です。前日到着して、月の谷観光をしたので、
家族全員かなりの睡眠不足で参加することになりました。

真っ暗な中、舗装のない山道をバスで登ること2時間、
入口に到着する頃、体調に異変が…。なぜか胸が
ムカムカします。子供たちも口々に吐き気を訴え
始めました。自分はムカムカだけでなんとかツアーの
最後まで持ちこたえましたが、子供達は下山するまで
吐き気と嘔吐が続き、大変なことになりました。

標高が高いので、高山病についてある程度警戒は
していたのですが、症状としては頭痛やめまい、
呼吸困難などを想定していたので、鎮痛剤しか持参して
いませんでした。後から調べたところ、吐き気や
嘔吐は高山病の典型的な症状で、高山病は子供の方が
症状が強く出ることがわかりました。睡眠不足も
高山病には大敵なのだそうです。

ツアーバスを降りると、そこは午前6時、標高4,500m
、気温マイナス7℃の世界でした。体調最悪で、
氷点下の気温に顔やつま先が痛くなるほどでしたが、
目の前で次々と噴き出す間欠泉は、朝日に照らされ
不思議な光景でした。大きな水たまりくらいに湧き出した
水は80度の熱さだそうで、近くにいるとほんの少し
温かくなりました。




その後近くの温泉を訪れました。水着で全身ゆっくりお湯に
浸かっている観光客も結構いましたが、気温が低いので、
足湯だけしてみました。ミネラル分の効果でポカポカ
温かくなりました。



高山病と寒さで修行のような観光になってしまい、
タティオにやって来たことを一瞬後悔したりもしましたが、
一見の価値がある風景ではありました。

          by ケーキ好きcake