善意のかけ算

先日、"動物好き"が入っている放課後のクラブのボーイスカウトでブックセールをしました。学校で、不要になった本の寄付を呼びかけて、ペーパーバック500ペソ(約100円)、ハードカバー1000ペソ(約200円)で販売します。


我が家はこちらの本を購入

このブックセールの売上金はすべてシューボックス・プロジェクトというチャリティー活動のための費用に当てられます。こちらの小学校では、毎年、シューボックス・プロジェクトと呼ばれる、靴の空き箱に学年ごとに指定された品々を詰めて施設に送る活動を行っています(リンク)。ボーイスカウトでも、この売上金で石けん、シャンプー、デオドラントなどの雑貨を購入し、子供達が箱詰め、ラッピングをして施設に送ります。

スカウトの保護者には、もしクッキーやジュースを寄付したかったら、一緒に売りますという連絡もありました。寄付をしてもしなくてもよいし、お菓子も手作りでも市販のものでも構わないというゆるいチャリティー活動なので、気軽に参加できます。折角なのでクッキーとジュースを少し持って行きました。今回は『海外で安心して子供が学校に通える本 アメリカ編』の「(前略)…おいしいケーキを作るために日本のお料理の本を見ながら骨を折るより、アメリカ風に市販のケーキミックスを使って作ったほうが、アメリカ人の子どもたちには人気があるようです。」というアドバイスに従い、市販のクッキーミックスを使ってチョコチップクッキーを焼きました。確かに日本のお菓子レシピは甘さ控えめで、相当甘いお菓子に慣れたこちらの子供達には物足りないかもしれません。クッキーミックスにバターと卵を混ぜ合わせ、天板にスプーンで落として焼くだけであっという間に完成しました。


この『海外で安心して…』の本は、米国駐在経験のある友人が現地で役に立ったと教えてくれたものです。学校、お誕生会などの独特な行事、子ども関係で使う英語表現などについて、海外駐在経験のあるお母さん達がまとめたもので、なかなかお役立ち本だったのですが、残念ながら今は絶版になっています。

クッキーの材料と200mlジュース9本の約5000ペソが我が家からの寄付ですが、クッキー35枚を1枚100ペソ、ジュース1本を500ペソで販売することにより、8000ペソと寄付額が1.5倍に膨らみました。本の方も、家で眠っている本が低価格で新しい読み手の手に渡って生かされながら寄付につながっています。売り上げ総額は約30万ペソ(6万円)だったそうで、協力して下さった皆さんに大感謝です。ブックセールやベイクセールは、みんなの少しずつの善意がかけ合わさって膨らむよく考えられた仕組みです。